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涙の季節  (2006/4/ 1)

涙 イメージ

就職や異動、進学や進級などで、お世話になった人との別れや、新たなうれしい出会いに涙する季節といえるでしょう。

「出会いと別れの季節」― 春

また終盤になってきたとはいえ、まだまだ花粉症で眼をウルウルさせている人もたくさん見かけます。
(アレルギーの種類によっては年中悩まされている人も少なくありません)

涙の2つの種類と役割

涙〔=涙液〕には基礎分泌と反射性分泌があります。

基礎分泌
角膜表面を覆っている涙の薄い膜。
常に分泌されており、まばたきによって新しい涙と交換されます。
反射性分泌
眼にゴミが入ったとき、たまねぎを切っているときなど直接的に涙腺が刺激されて分泌される涙と、悲しいとき、うれしいとき、感情が高まったときに分泌される感情的な涙があります。

基礎分泌により、角膜表面のゴミやホコリを洗い流し、殺菌成分によって微生物などの感染から守ります。また、血管のない角膜組織に酸素や栄養を与えるとともに、表面を滑らかに潤すことで光の通過をよくしています。

反射性分泌の感情的な涙は、脳の刺激が神経に伝わって涙が分泌されます。
緊張状態(悔しい、怒り など)と弛緩状態(うれしい、かなしい など)の涙では、刺激される自律神経が異なるので、涙の量や味にも違いがあるといわれています。

悔しい、怒ったときなどに流す涙(緊張状態)
交感神経が刺激されて分泌。ナトリウムを多く含んだ塩辛くて少ない涙
うれしい、悲しいときなどに流す涙(弛緩状態)
副交感神経が刺激されて分泌。カリウムを多く含んだ薄くて量の多い涙

涙には、脳の下垂体前葉からでる乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)や副腎皮質刺激ホルモンなどのストレス物質が含まれていることがわかっています。
思い切り泣いた後に心がすっきりするのは、こういったことが関係していると思われます。

眼球乾燥症〔=ドライアイ〕は"眼が乾く"だけではない

テレビやパソコンなどの画面機器(VDT: Visual Display Terminal)が普及し、日常生活で眼を酷使するようになった現代において、眼球乾燥症〔=ドライアイ〕患者が増えています。
集中して画面を見続けている間は、普段の4分の1程度まで瞬きの回数が減るといわれています。瞬きが減ることで新しい涙との交換も少なくなり、乾燥によって傷もつきやすくなるので、眼にはかなりの負担となるのです。

ドライアイはその病名からも"眼が乾く(乾きやすい)症状"だけだと思われがちですが、本当の怖さは目が乾くことによって、"角膜表面を傷つけること"にあります。
進行すると視力の低下や角膜障害につながります。

量だけではなく、質も大切です

眼球乾燥症〔=ドライアイ〕の主な原因は、涙液の量の低下、質の低下、環境の問題 に分類できます。

涙液の量の低下
加齢による、涙の分泌量の低下
まばたきが少ない(VDT作業で眼を酷使するなど)
生活が不規則
涙液の質の低下
ストレスが多い(生理的な要因)
全身疾患やそれらの治療薬など
環境の問題
乾燥した部屋にいる
コンタクトレンズの使用
アレルギーによるもの

眼科での検査では、涙液の量と質の検査を行って診察します。また本人に自覚がなくても、顕微鏡で検査をしてみれば角膜表面が傷だらけということもよくあるようです。
特にコンタクトレンズ装用者では、ドライアイやそれに伴う角膜障害を起こしやすい傾向があるので、適切な装用方法・ケアが大切です。

 

(2006.04.01)

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